確定申告が必要な人とは?改めて考える基本

毎年2月、3月になると話題になる1つに確定申告があります。ニュースや新聞だけでなく雑誌、メディアでも関連記事が登場しますね。そもそも確定申告が必要な人とは?誰でもする時代が来る?など、確定申告の基本について触れます。
誰でも確定申告の可能性がある時代
毎年2月〜3月になると話題になるのが確定申告です。
確定申告と聞くと「会社経営者や自営業者の世界の話であって、会社員には関係ない」と思われるかもしれませんが、経営者、自営業、会社員など職業や肩書は関係なく、誰でもする可能性があると思います。
というのも、
- 仮想通貨に投資したら儲かって利益確定(利確)した
- メルカリなどのフリマアプリを使って不用品等が売れて臨時収入を得た
- アフィリエイトで稼いだ
- 競馬や競輪、パチンコでかなり稼いだ
- 友人の仕事を手伝って報酬を得た
複業、副業などの言い方の違い、規模の違いはあるかもしれませんが、会社員の場合でも給料とは別に収入を得るケースは増えています。
確定申告が必要なケース
- 給料以外の収入が20万円以上ある
- 仮想通貨で儲かって利益確定した、仮想通貨で物品やサービスを購入した
- 複数の会社から給料を得ていて、本業以外の収入が20万円以上
- 会社員で年収2000万円以上ある
- 競馬や競輪、パチンコといったギャンブルで50万円以上儲かった
- ふるさと納税をしてワンストップ特例制度を使用していない
- ふるさと納税で6つ以上の自治体に寄付した
- 年の途中に会社を退職して年末調整を受けていない
例えば、会社から給料を得ている人で確定申告をする必要があるのは、どういう人なのか、国税庁のホームページでも説明されています。
確定申告をしなかったら
例えば仮想通貨で30万円ほど儲かったけど、領収書の整理や申告書類の作成が面倒くさい、たいして稼いでいないし申告しなくてもいいのでは?といった理由で確定申告をしない、無視してしまうケースが発生する可能性がありますが、
無申告の場合は、無申告加算税という「罰金」を払わなければなりません。従来納めるべき所得税の15〜20%と結構負担が重くなります。
いやいや、
- 確定申告していないけど税務調査はなかったよ
- 調査もないし追徴課税もないからバレていないでしょ
などと、仮に周りに言われたとしても、税務署にとって優先順位が低いか、わざと泳がされているかだと個人的には思います。意図的に申告しない、悪質な脱税行為をすればするほど税務署も厳しく罰します。
確かに税金を払うのは億劫になる気持ちも分かりますが、罰金を課されてしまうと、本来払う税金の他に負担が増えるので、それこそ本末転倒です。
合法的に節税をする
このような言い方をすると誤解を受けやすいかもしれませんが、確定申告をするといっても、ただ身を任せて搾り取られるだけでは悔しいです。
そのため、合法的に節税をして税金を少なくすることは可能です。
副業しているとはいっても会社員が節税とかできるの?と思われるかもしれませんが、副業、複業をしていて必要経費が発生した場合は、きちんと計上することで節税になります。
例えば、
- 仕事のために使った電車代、タクシー代(旅費交通費)
- 仕事仲間との食事、御中元や御歳暮といった贈答費(接待交際費)
- 仕事で使う文具、雑貨、パソコンなど(消耗品費)
- 新聞、仕事関係の書籍、仕事関係のセミナー参加費など(新聞図書費)
必要経費の計上だけでなく、各種控除も活用します。
- 社会保険料控除
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
- 配偶者控除
- 医療費控除
などがあります。
詳しくは、ここでは割愛しますが、
自営業の場合は、国民年金、国民健康保険、小規模企業共済などがありますし、会社員の場合も個人型確定拠出年金(iDeCo)、NISA、つみたてNISAなどもあり、最近話題になっていますね。
税金が戻ることもある
確定申告をすることで「払いすぎた税金が返ってくる」可能性もあります。
会社員の場合、給料をもらう時に源泉徴収制度によって、天引きで所得税や社会保険料を引かれています。つまり、確定申告をする前から自動的に所得税を納めていることになります。
源泉徴収制度によって納める税金は多めに設定されていることもあり、年末調整や確定申告の手続きを経ることで、源泉徴収で納めた税金と、本来納めるべき税金の差額の還付を受けることができます。
クラウド会計ソフトを使う
確定申告に必要な書類を作成する、日々の帳簿管理などを全て自分で行うのは、もともと簿記の資格を持っていて数字に強いといったことでない限りは難しいです。
会社員で副業をしている場合も、本来であれば本業や副業に時間を使うべきです。日々の収支管理や申告書の作成も大切とはいえ、そればかりに時間をとられてしまって、事業が進まなければ元も子もありません。
そのため、もし資金に余裕がある場合は税理士さんに頼んで、申告書や帳簿管理と作成、事業によっては月次決算報告書の作成など、バックオフィス実務は任せましょう。そうでない場合でも、今はクラウド会計ソフトという便利なものがありますので、それを使います。
freee、やよい、MFクラウドなどが有名ですね。
私の場合は、いろいろ検討した結果、freeeを使っています。
勘定項目や使い勝手が、税理士の方々や簿記に詳しい方々からはあまり良い評判を聞きませんが、私は簿記が苦手ということもあり、全然そんなことは感じていません(笑)むしろ、直感的に操作できるのが嬉しいですね。
クラウド会計ソフトの使い方や選ぶ基準なども、このブログではまた触れていこうかなと考えています。
あまりないとは思いますが、一から手書きで全て申告書類や帳簿をつけるのは至難の業です。クラウド会計ソフトは有料ですが、ソフト代は経費として計上できますし、積極的に使いたいところです。
さいごに
税理士に依頼せず、会計ソフトを使っていて、処理に困ることがあったら、税務署に聞きに行くのも1つの方法です。
税務署と聞くと、どうしても怖いイメージがありますよね(苦笑)。実際に私もそうでしたが、分からないことを正直に話して質問したら丁寧に答えてくれます。
事業を始めたての頃は、私も受けたことがありますが、税務署によっては無料で記帳指導をしてくれるところもあります。
このようなサービスも積極的に使いながら確定申告を乗り切りたいですね。
今回は自分自身含めて、改めて確定申告の基本を学ぶ、ふりかえるということで記事を書きました。
それぞれ「ざっくりした内容」になってしまっていますが、それぞれの詳しい内容についてはまた今後書いていくつもりです。